MG研修(マネジメントゲーム)体験記|決算が怖くなくなるまで
ディライト・ネットスタッフの杉浦です。
SBAXニュースレター(協業仲間で半年に一度発行)に掲載した記事です。
“MG研修に行きたくない100%”だった私が、どう変わっていったのかをまとめたものです。
社長役になって会社を動かす“経営シミュレーション”をしながら、数字の見方や利益の出し方を学ぶ研修です。
「避けてきたこと」に一歩踏み出したら、私に何が起こったか

おもしろいもので、49歳になってこんなにも勉強に夢中になる日がくるとは想像もしていなかった。
保育士・幼稚園教諭の仕事から始まり、様々な仕事を経て、今ではホームページやチラシなどのデザインの仕事をしている。
学生時代、数学が苦手でコンプレックスを抱えていたので、経営や会計と聞くだけで、私の全部が拒否反応を起こしていた。
2025年夏に社長からMG研修というものに誘われた。
MG(エムジー)とは、マネジメントゲームの略で、主に経営と会計の勉強だ。人生ゲームの会社版なんて言われているようだ。
しかし、経営者ではない私にそのような勉強は不要だし、なにしろ数字には関わりたくなかったので、社長の機嫌を損ねないよう丁重に断り続けていた。
◆ ある日
「来期の研修費の予算、あなたはMG研修不参加で計画するけどいいよね?」と社長から言われた。
要は、「あとでMG研修に参加したくなっても、予算を組まないから行けないよ」ということだ。
そのとき初めて、自分の心に引っかかりがあるのに気付いた。
こんなにも社長が誘い続けるのはなぜか。
そして考えてみれば逃げることの多い人生。
苦手なこと、未知の領域には踏み込もうとしない自分に、私自身がちょっとウンザリしていたことも重なって、驚くことに「行きます」と答えていた。
もう言い訳はできない。
◆ そして迎えた初回
緊張しながら知らない世界に飛び込んでみたが、話している内容も、出てくる言葉も、ゲームのルールも、まるで異世界の言語だった。
日本語なのに理解できない自分が、とても孤独だった。
そんな状態だからゲームの結果が良いはずもなかった。
あまりに悔しくて帰宅してからすぐ関連の本を読んだ。
が…。
内容の半分も入ってこない。
なんとなくわかったような、わからないような。
ただ、その時は気付いていなかったが、この“なんとなく”の積み重ねが、のちの研修で【聞いたことのある言葉】を少しずつ増やしてくれることになる。
その後、5回のMG研修に参加した。
MG研修開発者の西順一郎先生の回、西三河開催、青年同友会主催、名古屋開催など、いろいろな会場に足を運んだ。
4回目までは成績が上がっていった。
時々、頑張りや成長を講師から褒められることもあった。
社長より良い成績のときもあった。
◆ ところが5回目
私はそれまでのように数字を上向きにすることができない、小さな挫折を味わった。
じわじわ下がっていく成績。
ゲームの中の資金も減って、やりたいことが思うようにできないもどかしさ。
“いつもはできていたこと”ができない状況に、だんだん焦りが募っていく。
そんなとき、参加者の方たちの何気ない言葉が胸に届いた。
「不安を楽しもう」
「まずは机の上を整理しましょう」
「お腹が減ってはいい仕事はできませんよ。さ、お昼お昼♪」
その一言一言で、少し心が軽くなった。
できる人を見ると羨ましく、周りと比べて「できない自分」にばかり目がいってしまう。
でも、MGを通して見えてきたのは、【人との比較ではなくて、昨日までの自分との比較でよい】という視点だった。
結局、5回目の成績は、もう少しで倒産というところまで落ち込んだ。
それでも「計算力は2位(18)」という表彰をいただいた。
苦手でもコツコツ努力していると、こんなミラクルも起きるのか、と驚きと嬉しさで胸が熱くなった。
「結果はあとからついてくる」という言葉の意味を、少しだけ体感できた気がした。
◆ 得たもの
避けてきた世界に、自分の足で立ってみたこと。その一歩一歩のおかげで、ガチガチだったコンプレックスが、少しやわらかくなったこと。
そして本当に意外だったのは、実はうまくいった経験よりも、失敗や間違いから学ぶことの方が、ずっと充実感があるということ。
そんな小さな発見の連続が、私がこの半年で得た、一番の収穫だったと思う。
まだまだ分からないことだらけだが、“分からないことが分からない”という状況は脱した(笑)。
社長と会社の経営に関して話すことも増えたし、自信を持って意見や意思決定ができるようにもなってきた。
何が自分にとって学びになるかは、やってみるまで分からない。
信用でき、自分を理解してくれている人が勧めてくれたことなら、自分の気持ちはいったん横に置いてでも、一度はやってみる価値があると思えるようにもなった。
そして、この心の状態にまで変わらせてくれた社長には、心から感謝している。
この先、どんな気付きや成長があるのだろうと思うとワクワクする気持ちが止まらない。
これからも“分からない”を楽しみながら、挑戦し続けようと思う。
